池田大作先生
創価学会第三代会長・池田大作先生(1928-2023)は、仏教哲学者、平和運動家、教育者、作家、そして詩人でもありました。創価学会インタナショナル(SGI)を設立し、その会長に就任されました。
池田先生は、1928年1月2日、東京で海苔製造業を営む一家の8人兄弟の5番目として生まれました。十代で経験した第二次世界大戦の渦中、破壊と言語に絶する恐怖を目の当たりにし、人生をかけて平和構築のために情熱を燃やしてきました。
その後、戸田先生が経営する会社に入社し、のちに戸田先生の個人指導のもとで万般にわたる教育を修められました。
世界へ拡大
戸田先生の逝去から2年後の1960年5月、32歳の池田先生は戸田先生の後継として、創価学会の第三代会長に就任しました。池田先生の指揮のもと、学会は革新と拡大の時代を迎え、世界を舞台とした文化・教育活動を伸展させました。池田先生は、仏法の理念を基調とした、平和・文化・教育活動を次々と展開し、戸田先生から託された構想の実現に全力をそそがれたのです。

1975年、世界各国で単立した創価学会の国際的機構として、創価学会インタナショナル(SGI)が設立され、池田先生が会長に就任されました。
創価教育の確立
池田先生は、初代会長・牧口常三郎先生、第二代会長・戸田城聖先生の教育理念を実践する創価一貫教育の教育機関を設立しました。これは、学生一人一人の創造的な可能性を伸ばし、平和・社会貢献・グローバル意識を育むという理念に基づいた、無宗派の教育機関です。創価一貫教育には、マレーシア・ヌグリスンビラン州のインターナショナルスクールや、日本・東京とアメリカ・カリフォルニア州にある二つの大学をはじめとして、幼稚園から大学院まで全てのレベルの教育機関が含まれています。
対話こそ平和の礎

平和の礎として対話の重要性を強く提唱してきた池田先生は、世界各国の多くの指導者や研究者、識者らと、平和・文化・教育分野における対話を重ねてきました。平和推進のための対話と連帯構築の一環として、池田先生は、非営利の研究機関を数多く設立。異なる文化・学術分野を連携し、多様な課題の解決に取り組んできました。芸術を通して異文化間の相互理解と友情を推進している、民主音楽協会(民音)と東京富士美術館はその一例となります。
[世界の識者との対話への道を開いた、池田先生と歴史家アーノルド・J・トインビー博士との対談を動画でご覧下さい。]
内なる変革と平和
池田先生の思想と仏法の教えの中核にあるものは、根本的な生命の尊厳です。これこそが、恒久的平和と人間の幸福を創造する鍵であり、世界平和は社会的・構造的な改革のみならず、各人の自発的な生命の内側からの変革によって可能となる——という池田先生の信念は、創価学会の歴史と理念を小説として書き記した著作「人間革命」に、次のように簡潔に表現されています。「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」と。
池田先生は、仏法の人間主義の理想を広めること、そして、対話により恒久的な平和の文化を促進することに生涯を捧げられ、2023年11月15日、95歳で安らかに霊山に旅立たれました。
daisakuikeda.org(公式サイト)上の池田先生の生涯と足跡についての記事(英語)はこちら